2002年8月1日(木)「しんぶん赤旗」
第百五十四国会が七月三十一日、百九十二日間の会期を終え、閉幕しました。今国会は召集(一月二十一日)直後から鈴木宗男衆院議員の一連の疑惑をはじめ「政治とカネ」の問題が相次いで噴出し、有事法案など政府・与党が成立を狙った悪法の審議入りは大幅に遅れました。政府・与党は悪法強行のため四十二日間も会期延長しましたが、日本共産党や国民の国会内外のたたかいで有事法案の成立を断念させました。日本共産党は同日昼、国会議員団総会を開き、志位和夫委員長があいさつしました。
|
志位氏は、通常国会を振り返り、国会開会時には八割を超えた内閣支持率が急落したことにみられるように、「小泉政治の正体がみえた『小泉底割れ国会』だった」と指摘。その背景として、次々と明るみにでた腐敗政治への無反省、自浄能力のなさとともに、「長く続く不況でぎりぎりの生活をしている国民に医療改悪など耐えがたい痛みを押しつけ、そのことを痛みに感じない政治、有事法制での度はずれたアメリカ追随と、憲法じゅうりんの危険な政治を『危険』と感じない政治が、国民の怒りと不安を広げた結果だ」と強調しました。
「党の国会論戦と国民運動の力が合流して一連の重要な成果をあげた」として、腐敗政治の追及と有事法案の今国会成立を阻止したたたかいの意義を強調。「ムネオハウス」の告発にはじまる一連の腐敗政治の追及は、「こんどの国会全体の流れを変える転換点になった」こと、有事法案の論戦では、「米軍の戦争に日本が協力して武力行使することに道を開き、国民を強制動員するという“真実の土俵”を設定し、相手を打ち破る論戦と国民的運動が合流して、世論の流れを変えた」とのべました。
志位氏は、秋に向け、有事法案を廃案にするたたかい、国民負担増政策を許さないたたかいの重要性を強調。同時に、十月の国政補欠選挙、来年のいっせい地方選、きたるべき総選挙に勝利することが必要だとのべ、「強く大きな党をつくる努力を、全党のみなさんと一緒にすすめたい」と訴えました。