2002年8月24日(土)「しんぶん赤旗」
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全国薬害被害者団体連絡協議会は二十三日、薬害の根絶をめざして、厚生労働省や文部科学省と交渉するなど「薬害根絶デー」の行動を繰り広げました。
厚労省の前庭に立つ薬害根絶「誓いの碑」前で、同協議会の花井十伍代表が、副作用被害を救済する医薬品機構に薬害被害者の意見が反映する仕組みにするなどの要望書を田村憲久厚生労働大臣政務官に手渡しました。
行動には、MMR(新三種混合ワクチン)の副作用で死亡したり重い障害になったとして国と製薬会社を相手に訴訟を起こしている原告らも参加しました。
原告らは厚労大臣にあてて、「速やかな被害者全員の救済」「全ての子どもをもつ親が予防接種についての正しい情報を得られた上で、安心して接種を受けられるシステムができるよう切望する」などと書いた手紙を田村政務官に渡しました。一九九三年提訴の大阪訴訟が今年五月に大阪地裁で結審。十一月に判決がでる予定です。
東京HIV訴訟原告団の男性=四十代=は、「厚労省は私たちに『二度と薬害を繰り返さない』と約束しました。しかし、その後ヤコブ病やC型肝炎などの薬害が発覚しても手を打ちませんでした。国民の生命と健康を守る役所にするために、行動しつづけなければなりません」と語りました。
碑前の行動に日本共産党の瀬古由起子衆院議員と小池晃参院議員が参加、激励しました。
サリドマイドやスモン、薬害エイズなどを引き起こした反省のうえに、旧厚生省が九九年八月二十四日に薬害根絶の「誓いの碑」を建立。同協議会は、毎年八月二十四日を「薬害根絶デー」として、行動しているもの。