2002年8月29日(木)「しんぶん赤旗」
【北京28日小寺松雄】中国を訪問中の日本共産党の不破哲三議長一行は、三日目の二十八日午前、先端情報科学産業が集中する北京市内西北部の中関村(ちゅうかんそん)地域を視察しました。
“中国のシリコンバレー”と呼ばれる中関村は、三年前に中国政府も正式に支援を決定。約百平方キロにハイテク、生命科学、環境工学、新素材などの会社・研究機関が一万ちかく集中しています。
中関村国際孵化(ふか)センターでは、北京市政府中関村科学技術団地管理委員会の夏頴奇副主任が一行を出迎えました。夏氏はとくにセンターが人的資源を重視し、ベンチャー企業を起こそうとしている人を援助していると説明。「孵化という言葉のように、三年たったら成功・失敗にかかわらず出て行ってもらうことになる」と付け加えました。
不破議長は「孵化という名はおもしろいですね。援助の具体的内容は?」などと質問。全体の説明を聞いたあとで「日本の『研究学園都市』とちがって明確な目的をもって検討され、経済社会で大きな役割をはたしているところに将来性をつよくかんじました」と述べました。
このあと一行は、中国最大のコンピューター会社・連想集団の展示室を見学、説明をうけました。連想集団は一万二千人の社員の平均年齢が二十八歳であることが示すように、青年層の姿が目立ちました。
視察には、中国共産党中央対外連絡部(中連部)の張志軍副部長、李軍アジア二局局長代理らが同行しました。