日本共産党

2002年9月23日(月)「しんぶん赤旗」

介護保険料1950億円増

厚労省が概算要求 来年4月値上げ狙う


 来年四月からの介護保険見直しで、加入者全体(四十歳以上)の保険料について、厚生労働省が総額で年千九百五十億円の負担増を来年度予算の概算要求に盛り込んでいたことが二十二日までに明らかになりました。

 介護保険料は、市町村で徴収する六十五歳以上と、医療保険料といっしょに支払う四十〜六十四歳に区分されています。厚労省の概算要求では、六十五歳以上の保険料を全体で八千八百億円としました。今年度の保険料(予算ベース)は七千七百億円で、千百億円の負担増(14%増)となります。

 四十〜六十四歳の保険料は、一兆二千三百五十億円。今年度予算ベース(一兆一千五百億円)に比べて八百五十億円の負担増(7%増)です。

 介護保険では、介護サービスを提供した事業者に保険から支払う給付費を、四十歳以上の人が支払う保険料と公費で半分ずつ支えるしくみになっています。このうち、来年度からは18%を六十五歳以上、32%を四十〜六十四歳の保険料でまかないます。

 厚労省調査によると各市町村は、来年四月からの六十五歳以上の保険料を全国平均で一人あたり月三千二百四十一円と見込んでいます。現行(月二千九百十一円)より三百三十円の値上げとなります。最終的な保険料は、来年の三月地方議会で決定されることになり、これに向けたとりくみが求められます。

 四十〜六十四歳の保険料は、国保(国民健康保険)や健保(健康保険)など、加入している医療保険料に上乗せされます。今年度の保険料は、平均で一人あたり月二千九百円です。本人負担はこの半分(月千四百五十円)で、残り半分は健保なら事業主、国保なら国が負担します。実施される来年四月は、医療費のサラリーマン本人三割負担の実施や保険料値上げと重なることになり、負担増反対の運動が重要になっています。

 


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