2002年10月19日(土)「しんぶん赤旗」
日本共産党の志位和夫委員長は十八日午後、国会内で、小泉純一郎首相の所信表明演説の感想を記者団に求められ、「『不良債権処理の加速』がもたらす倒産、失業、景気悪化への認識がまったくないのが強い印象だ。このやり方は、この一年半を通じても倒産と失業を増やし、逆に不良債権を増やす悪循環の結果をもたらした。その反省を踏まえた対処こそ必要だ」と語りました。そのうえで記者との間で次のやりとりがありました。
――所信表明で小泉首相は「デフレ対策」をあげたが。
志位 大倒産、大失業をおこすことを前提に、若干のセーフティーネット（安全網）をはるというが、雇用保険の給付はカットするという、セーフティーネットに値しないもので、このやり方そのものを改める必要があると思う。
――日朝問題など外交の感想は。
志位 北朝鮮の核兵器開発問題が出てきた。「日朝平壌宣言」は、北朝鮮の核問題にかんする最も直近の合意であり、日本政府が直接責任を負っている合意だ。その合意に反することを北朝鮮がやっていたわけだから、合意の厳格な順守を強く求めていく必要がある。これは（日本政府の）国際的な責務でもある。
――民主党などからは交渉再開自体が「時期尚早」という声もあるが。
志位 最初の合意に反することがあったわけだから、交渉のなかで合意を守らせる努力が必要だと思う。
