日本共産党

2002年10月29日(火)「しんぶん赤旗」

中教審部会

不成立なのに報告案提出へ

教育基本法見直し強行狙う


 教育基本法の見直しを専門的に審議している、中央教育審議会(鳥居泰彦会長)の基本問題部会が、最近の二回、委員の出席が定足数に達しないのに、議事を進めていたことが二十八日までに明らかになりました。

 三十日には、中間報告案が中教審総会に提出される予定ですが、部会で正式論議を一度もしないまま、総会に提出されることになり、運営がきわめてずさんであることが浮きぼりになっています。

 基本問題部会の委員は、臨時委員も含めて十六人。文部科学省は、部会の定足数は九人だとしています。

 今月十七日に開かれた第十五回部会の出席者数は八人(ほかにオブザーバー一人が出席)でした。一週間後の二十四日に開かれた第十六回部会の出席者は七人で(ほかにオブザーバー一人が出席)、いずれも定足数に達していません。文科省は、「部会としては成立していない。正式な論議でなく、懇談会という性質になる」と認めています。

 中教審は、教育基本法見直しに関する中間報告を十一月に提出する予定で、三章からなる中間報告素案を段階的に部会に提出してきました。教育基本法のあり方、教育振興基本計画策定についての素案部分が、はじめて部会に提出されたのが、第十五回「部会」でした。

 第十六回「部会」には、第十五回の議論にもとづいて素案を書き直した中間報告案が提出されています。この二回の部会が正式ではないことで、教育基本法の見直しに関する部分は、正式には一度も議論されていないことになります。

 


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