日本共産党

2002年11月6日(水)「しんぶん赤旗」

老人医療費負担1割据置き申請

期限後も市町村長判断で

井上美代議員に局長答弁


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質問する井上美代参院議員=5日

 十月から二割に自己負担額が引き上げられた老人医療費で、一定収入未満の場合は申請すれば一割負担に減免されることになっていますが、申請期限が切れた後でも市町村長の判断で受け付けることが五日、明らかになりました。参院厚生労働委員会で日本共産党の井上美代議員の質問に厚生労働省の真野章保険局長が答弁したものです。

 老人医療制度の実施にともない高齢者には各市町村から受給者証が送られ、一割負担か二割負担かが通知されています。

 住民税の課税所得が百二十四万円以上の人は二割負担と通知されていますが、年収が夫婦二人で六百三十七万円(単身者は四百五十万円)未満の場合、申請して一割に変更できます。それまでに余分に負担した分は、期限(原則として十月末)までに申請すれば、自治体から払い戻されます。

 ところが、そうした仕組みを知らないために申請しなかったり、申請しても期限が過ぎてしまったために払い戻しが不可能になるなどの事態が各地で生まれています。

 井上議員は「払いすぎて損をする人が出ないようにすべきだ。十月から始めて十月で締め切りというのはムリがある」と指摘。申請期限を二週間から三週間に延長し、分かりやすい説明書と申請書を送付し直した東京・目黒区の事例を紹介、「制度が変わったのだから国として責任をもって対処してほしい」と強調しました。

 真野局長は「申請期限内の申請が困難であるというようなやむを得ない理由があると市町村長が認めた場合は、例外として取り扱うことを指導している。市町村長がそれぞれの状況を把握して判断されると思う」と答えました。

 


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