日本共産党

2002年11月9日(土)「しんぶん赤旗」

特区法案

地域経済を苦境に

衆院本会議で吉井議員質問 規制緩和万能を批判


写真
質問する吉井英勝議員=8日、衆院本会議

 地域を限定して規制緩和をすすめる「構造改革特別区域法」案(特区法案)が八日、衆院本会議で審議入りしました。日本共産党の吉井英勝議員が質問に立ちました。

 特区法案は「経済活性化」を口実に、営利優先の企業活動の自由度を広げるもの。地方自治体を主体にして、産業分野だけでなく、教育、農業、社会福祉分野など幅広い分野での規制緩和を進める内容です。

 吉井氏は、規制緩和について「(地域で)一点突破し、全国展開させるということか」と追及しました。小泉首相は、「全国的な規制改革の実現が、さまざまな事情により進展が遅い分野があるのが現状。こうした点を踏まえ規制改革を実施する」と認めました。

 吉井氏は、当該区域内で事業をする企業が地方自治体に計画の提案ができることで、「特定企業に偏重した仕組みではないか」と追及。さらに、特区指定を目指した自治体に道路などの基盤整備を促進させることで「特区が自治体財政をさらに危機に追い込むことになる」と指摘しました。小泉首相は、「地方公共団体が、各省庁の予算を効率的活用することを否定するものではない」と答えました。

 特区法案は、「国民生活と地域経済に打撃を与える」として吉井氏は、株式会社に農地の取得を認めることで小規模農家がますます苦境に追いこまれることや、商店街の疲弊の元凶になっている大規模店の新設、変更手続きの緩和が認められていること、特別養護老人ホームに目先の利益を最優先する株式会社の参入を認めるなどの問題点を指摘。「日本経済を地域から再生させる上で必要なことは、規制緩和万能主義ではなく、大企業の横暴から国民生活を守る民主的なルールをつくることだ」と強調しました。

 


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp