2002年11月16日(土)「しんぶん赤旗」
政府税制調査会(首相の諮問機関)は十五日、総会を開き、二〇〇三年度税制「改正」の答申づくりに向け最終協議を行いました。会合では、配偶者特別控除の原則廃止や研究開発減税の新設などの方針を確認しました。
配偶者特別控除の原則廃止は、一部の大企業の減税のために国民に増税を押しつけ、景気をさらに悪化させる改悪です。同控除は給与所得者の所得控除の一つで、現行制度では配偶者の所得金額に応じ最高三十八万円まで控除されます。廃止されれば所得税だけでも千二百万人、五千億円の増税です。
日本共産党は、「四つの緊急要求」の一つとして、こうした増税計画の中止を求めています。
会合では、連結納税制度の導入による税収減を補うために同制度を採用する企業に課す連結付加税の取り扱いについては、意見集約できませんでした。石弘光会長(一橋大学長)らが調整を図った上で、十九日の総会に税調答申案を提示します。
石会長は総会後の記者会見で、税率引き上げが検討されている発泡酒に関しては、「同種同等のものに統一税率を課すのは課税の公平の観点から当然認められる」と指摘。ビールとの税率格差「是正」方針を盛り込む考えを示しました。