日本共産党

2002年11月20日(水)「しんぶん赤旗」

大学評価制度の拙速な導入

法律での強制やめよ

参院委で林議員批判


 日本共産党の林紀子議員は十九日の参院文教科学委員会で、学校教育法「改正」案の大学評価制度の導入問題を取り上げ、二〇〇四年度からすべての大学に第三者評価を義務付けるのは、あまりに拙速だとただしました。

 林氏は、日本における大学の第三者評価がまだ試行段階で、評価基準、評価方法の模索がこれから始まるところだと指摘。大学関係者の合意もない段階で、すべての大学に一律に法律で第三者評価を強制することは、大学の活性化にはならず、かえって大学を委縮させ、自由な研究を妨げるとのべました。

 また、大学評価をおこなう機関に国が認証を与えることについて、「認証基準によっては、政府が直接に大学の適確認定を行うのと同じになる」(国立大学協会)、「認証を通じ、新たな文科省の御用機関のようなものが創出される」(大学基準協会)など大学関係者の懸念を紹介、法案審議のなかで認証基準の大枠を示すよう求めました。

 文部科学省の工藤智規高等教育局長は、日本では大学評価が定着していないことを認めながら、「時を待って制度が成熟するものではない」とのべ、法律で強引に定着を図る姿勢を示しました。林氏は「そういうやり方は、学問・教育に禍根を残す」と批判しました。

 


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