2002年11月24日(日)「しんぶん赤旗」
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【バンコク23日伊藤元彰】第二回アジア政党国際会議はバンコクで二十三日午前、タイ愛国党のタクシン党首(タイ首相)の基調演説で開始されました。その後、参加政党の演説が始まり、同日午後の本会議で、日本共産党の緒方靖夫国際局長・参議院議員は、平和の課題と日本共産党の野党外交をテーマに演説しました。会議にはアジア・太平洋地域など二十六カ国から七十六政党、二百三十人が出席しています。
緒方氏は、アジアの与野党が一堂に会し、ともに議論し学びあうイニシアチブを歓迎すると前置きして、今年創立八十周年を迎えた日本共産党の自己紹介をおこないました。
最近、中東を訪問しイラク問題の平和解決を訴えた経験を紹介し、戦争の回避と国連憲章に基づく世界秩序の擁護を訴えました。
緒方氏は、一九九九年の不破委員長(当時)の東南アジア訪問を紹介し、日本共産党が東南アジア諸国連合(ASEAN)を「平和と社会進歩の国際的源泉」の一つと評価し、重視している立場を強調しました。
また、今年の原水爆禁止世界大会にタイのタクシン首相をはじめ八カ国の元首・首相からメッセージが寄せられたことをはじめ核兵器廃絶のための活動を紹介しました。
緒方氏は、日本共産党は日米軍事同盟を解消し、非同盟・中立の日本をめざすとともに、(1)対米依存の外交から独立の外交への転換(2)軍事的手段でなく、交渉による紛争の平和的解決(3)アジア重視の外交―という日本外交の三つの転換を提唱していると述べました。
緒方氏の演説は、参加者から注目され、日本共産党を知らない諸党からは「こうした共産党が存在することに驚いた。こういう共産党なら受け入れられる」などの感想が寄せられました。また、日本共産党を知っている諸党からは、「日本共産党が世界政治の焦眉(しょうび)の課題に真正面から取り組んでいることに感銘を受けた」などの声が寄せられました。