2002年11月26日(火)「しんぶん赤旗」
<奈良県保険医協会のアンケートから> |
十月からの七十歳以上の医療費一割負担(一定所得以上は二割)で、医療費が高くなって「非常に困る」「困る」と訴えている人が合わせて54・4%と半数を超えていることが、奈良県保険医協会(河原暢会長)が二十五日までにまとめたアンケート(第一次集計)で分かりました。
同アンケートは、県内千三百の老人クラブに協力を求めてアンケートはがきを配布。二十五日までに五千四百通を超える回答が寄せられました。今回の集計は七十歳以上の二千六百七十三人分をまとめたもの。
現在医療機関に「かかっている」と答えた人は84%。一割負担で高くなって「非常に困る」が22・6%、「困る」が31・8%にのぼり、「高くなったがやむをえない」は27・9%でした。
今後の対応(複数回答)では、「多少のことは我慢する」29・1%、「受診回数を減らす」18・8%と、病院を我慢することを示しており、「他の支出を切り詰める」も18・8%。「関係なく受診」は32・6%でした。
また、患者負担が上限を超えた場合、申請で戻ってくる償還払いについては、45%が「知らない」と答えています。
回答の「一言」欄には、「収入がないのに医療費が高くて困っている。体が悪いので受診をやめるわけにはいかない」「高齢者の医療費負担増になる法改正は絶対すべきでない。受診回数を減らさざるを得ないとか、多少のことは我慢するなどは人道上の問題」など切実な声が多数書き込まれています。