2002年11月27日(水)「しんぶん赤旗」
国土交通省は二十六日、鈴木宗男元北海道開発庁長官が北海道開発局発注の港湾工事を後援者の島田建設に受注させるように働きかけ、六百万円のわいろを受け取ったとされる受託収賄事件に関与した同局職員十人の処分を発表しました。
国交省の調査報告書によれば、鈴木元長官から同局港湾部長に留萌、紋別の事業を島田建設に受注させるよう再三働きかけ、港湾部長は予定工事リストの受注業者を島田建設に書きかえるなどして同社が落札できるようにしていました。
調査の結果、鈴木元長官が請託を受けたとされる工事と一九九七年、九八年度発注の港湾工事に関し官製談合への関与が認められたとして職員九人を減給、一人を訓告処分にしたものです。
この件では日本共産党の八田ひろ子議員が、北海道開発局から島田建設に四人も天下りしている問題や、鈴木元長官が同局に働きかけた紋別港などを含む工事の落札率が99%台と異常であり、談合の疑いが強いことなどを七月十二日の参院政治倫理・選挙特別委員会で追及していました。