2002年12月5日(木)「しんぶん赤旗」
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十二万人超と推定される無年金障害者を救済しようと、無年金障害者問題を考える議員連盟の設立総会が四日午後、国会内で開かれました。
「いまだに無年金障害者にたいする所得保障の体制が確立されていないことは看過できない問題」として、「国政において早急に問題解決のために取り組む必要がある」(設立趣意書)として結成されたものです。衆参両院の全党派から八十一人が加盟しました。
採択された規約は「無年金障害者の救済問題に取り組み、無年金障害者にたいする所得保障体制を確立することで、もって障害者の自立と社会参加を推進し地域社会の福祉増進に寄与することを目的とする」とうたっています。
会長に八代英太衆院議員(自民)、事務局長に黒岩宇洋参院議員(無所属)、顧問に津島雄二衆院議員(自民)を選出、日本共産党の井上美代参院議員は幹事となりました。
日本共産党から衆参十議員が加盟、井上議員とともに、藤木洋子(衆)小池晃(参)両議員が出席しました。
全国各地からかけつけた障害者や障害者団体の代表が傍聴、無年金障害者の会代表幹事の原静子さん、DPI(障害者インターナショナル)障害者権利擁護センター所長の金政玉(キム・ヂョンオク)さんがあいさつ、これまでの苦しいたたかいを振り返りながら、議連への期待をのべました。
【無年金障害者とは】
重い障害になりながら障害基礎年金が支給されない障害者のこと。
(1)学生(九一年三月まで)、主婦(八六年三月まで)が任意加入期間中の傷病で障害になった(2)在日外国人で年金に加入できなかった八二年一月前の傷病で障害になった(3)保険料滞納期間の傷病で障害になった、の各ケースがあります。
厚生労働省は、その人数すら調査しておらず、坂口厚生労働大臣が八月に示した、無年金障害者に対する「試案」の中で、「十二万人を超える」と推定しています。