2002年12月7日(土)「しんぶん赤旗」
「ブッシュ米大統領による、イラクに始まる戦争を起こさせてはならない。加担してはならない」。戦争体験や従軍記者の経験があるジャーナリストやマスコミOBは六日、「戦争の記憶の証人として、メディアの現場に働く人びと、ジャーナリストに訴える!」とのアピールと「対イラク戦争計画・有事法制・メディア規制法案とメディアの責任」という文書を発表しました。
アピールには約二百八十人の元新聞記者、放送記者らが賛同しています。同日、呼びかけ人の橋本進さん(元中央公論社)らが東京都内で記者会見しました。
アピールは、「日本のメディア、そこに働く人びと、ジャーナリストは、…戦争に日本を引き込もうとする、国内外のいかなる動きも見逃さず、ペン、カメラ、マイクをもってそれらを告発し、未然に打ち砕かなければならない」と訴えています。
記者会見で、関千枝子さん(元毎日新聞)は、広島での原爆被害の体験にふれ、「なぜ戦争がおきたのか。教育もそうだが、メディアの責任も大きい」。茶本繁正さん(元主婦と生活社)は、「インド洋への自衛隊派兵や有事法案など、日本はルビコン川ならぬ三途の川を渡ろうとしている。いま、現役のマスコミの人たちに大いに奮闘してもらいたい」と訴えました。