2002年12月25日(水)「しんぶん赤旗」
|
来年四月に予定されている医療費の「サラリーマンの自己負担三割導入の凍結」、十月に引き上げられた「高齢者の自己負担の軽減」を訴えて、日本医師会の坪井栄孝会長、日本歯科医師会の臼田貞夫会長、日本薬剤師会の中西敏夫会長、日本看護協会の南裕子会長が二十四日、東京・銀座など二カ所でビラを配布しました。この行動には四師会の役員、事務局員ら約百人が参加しました。
四師会は十一日に健保など医療費三割負担実施凍結、高齢者の自己負担軽減などを求める共同声明を発表。「国民誰もがよりよい医療をうけられるため」に「国民運動を展開する」としていました。今回の行動は「その活動の一環として、医療費の患者負担増反対を国民に訴え理解をえるため、『街頭ビラ配布運動』を四師会合同で実施した」といいます。
クリスマスイブのこの日、曇り空で底冷えがする銀座・数寄屋橋の交差点。発案者である坪井・日医会長は率先して信号待ちする若者や高齢者に声をかけ、ビラを渡していました。
集まった報道陣にたいして坪井会長は「(医療機関に支払われる)診療報酬や薬価が四月に2・7%引き下げられ、保険財政は、高齢者やサラリーマンに負担増を押しつけなくてもやっていける」と強調しました。
臼田・日歯会長は「国民の健康を守らずして景気回復はない。小泉『構造改革』の見なおしを」とのべ、中西・日薬会長は「ビラの受け取りがいい。こうした国民にむけた運動を広げたい」とのべました。南・日看協会長は「十月の高齢者負担増で治療中断がでていることに憂慮している。医療の安全のうえでも医療財政の抑制は好ましくない」と語りました。