2007年1月20日(土)「しんぶん赤旗」
米新基地 年末にも着工
沖縄・名護 政府が日程公式提示
政府は十九日、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)に代わる同キャンプ・シュワブ(同県名護市)へのV字形滑走路の新基地建設について、「概略工程表」(別図)を沖縄県や名護市などに公式に提示しました。二〇〇七年末にも新たな兵舎建設に着手するなど、一四年の新基地完成に向けて政府が狙うスケジュールが示されています。
それによると、〇七年に環境影響評価法に基づく環境アセスメントに着手。防衛施設庁は調査対象として「大気、騒音、水質、生物」を挙げています。
環境アセスと並行して、年末には新基地建設に伴って撤去される既存兵舎などの代替施設の建設に着工する計画です。建設場所はキャンプ・シュワブ内を想定しています。
また、〇九年半ばに環境アセスを終え、ただちにキャンプ・シュワブ沖の埋め立て工事の申請手続き、埋め立て用の土砂を削るため、シュワブ内にある辺野古ダム周辺の造成工事を開始。一〇年から新基地の本体工事を始め、一四年中の完成を目標としています。
環境アセスの方法を示した「方法書」については、すでに業者に作成を発注しており、政府は「地元の協力があれば、早急に提出する」(防衛施設庁)かまえです。
しかし、現時点では沖縄県も名護市も政府案を容認しておらず、実際に工程表通りに進む保証はありません。地元では辺野古ダム周辺の造成に伴って赤土が海域に流出する恐れなど懸念がいっそう広がっています。
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