2007年1月26日(金)「しんぶん赤旗」
イラク米軍
軍事作戦 30人殺害
聖職者協会「住民が犠牲」
【カイロ=松本眞志】イラク駐留米軍は二十四日、首都バグダッドで攻撃ヘリコプター「アパッチ」を動員した大規模軍事作戦を行い、武装グループ容疑者三十人を殺害し、三十五人を拘束したと発表しました。米軍側は兵士三人以上が死亡したとされます。
この日の作戦はバグダッド中心部に近いチグリス川西岸の主要道路「ハイファ通り」を確保し、イスラム教スンニ派地域を占領軍の管理下に置くというもの。米軍とイラク軍・警察が共同で実施しました。
軍事行動に対し、イラクのイスラム聖職者協会(スンニ派)は「ジェノサイド(民族皆殺し)作戦」と非難。多くの建物が破壊され、住民が殺害されたと訴えました。
米軍側は「今回の作戦はスンニ派を標的としたものではない。すべての武装勢力を孤立させ、バグダッド中心部を確保する」としています。