2007年1月27日(土)「しんぶん赤旗」
岩国基地
誘導路以外の使用も
移設後の現滑走路 施設庁担当者が説明
山口県岩国市議会全員協議会で二十六日、防衛施設庁担当者は、岩国基地滑走路「沖合移設事業」後、誘導路になるとされてきた現滑走路について、「日米で策定する(艦載機移転の)マスタープランの中で協議している」と、誘導路以外のものになる可能性を指摘しました。
岩国基地では沖合を埋め立て、現滑走路から沖合へ一キロメートル平行移動した場所に新滑走路をつくる予定です。国はこれまで「現滑走路は誘導路になる」と説明することで、滑走路二本化の懸念を否定してきました。
全員協議会終了後、施設庁施設部の谷井淳志・周辺対策計画官は「滑走路が二本になることはない」と否定したものの、「では何ができるのか」との問いには「はっきりしない」と答えました。
そのほか移転に伴う米軍住宅建設については「岩国基地か、その周囲に確保する必要がある」と明言。「机上の空論だ」と批判が相次いできた施設庁作成の騒音コンター図について「移転後に現地調査を行い修正する」と発言しました。
日本共産党は大西明子・藤本博司・山田泰之の各議員が「原子力空母に変われば、移転してくる艦載機や軍人の数はもっと増える」「空母離着陸訓練が来なくてもタッチ・アンド・ゴーは来る。国の騒音予測はごまかしでは」などと、施設庁を追及しました。