2007年1月27日(土)「しんぶん赤旗」
米軍8年ぶり降下訓練
沖縄・嘉手納基地
二十六日午後一時すぎ、米空軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町、北谷町、沖縄市)で、八年ぶりにパラシュート降下訓練が実施されました。県や地元自治体の中止要求を無視したもの。同基地を見渡す嘉手納町の通称「安保の見える丘」では、駆けつけた県民らが「米軍の横暴を許すな」と怒りの声をあげました。
訓練を行ったのは同基地所属の第一八航空団救難捜索部隊。午後一時すぎ、嘉手納基地上空でパラシュートが開くと、「やってるぞ」とどよめきの声が次々に。数分後には六人の米兵が同基地南側の滑走路付近に着地しました。
現場には、日本共産党の田仲康栄嘉手納町議(町議会基地対策特別委員長)、中村重一北谷町議はじめ、両議会の議員、県の担当職員らも駆けつけ、訓練を監視しました。
米軍のパラシュート降下訓練をめぐっては、一九六五年に読谷補助飛行場(同県読谷村)で、投下訓練中の米軍機から落下したトレーラーが女児を直撃して死亡させる事故が発生しています。
米側は今回の訓練について、伊江島の天候が不安定で必要な訓練時間を満たせない兵士が出たため、嘉手納基地で実施することになったとしています。しかし同日午前、同基地に中止要請を行った宮城篤実嘉手納町長らに対し、米軍担当者は「今回限りではない」とのべ、継続的な使用を示唆しています。