2007年2月5日(月)「しんぶん赤旗」
「イラク戦争は誤り」
スロバキア首相 軍撤退と発表
【ベルリン=中村美弥子】スロバキアのフィツォ首相は二日、イラクに駐留していた同国軍兵士九十五人が一月三十一日に撤退したと明らかにしました。兵士は隣国クウェートに移動し、今月下旬に帰国の予定です。
同国の首都ブラチスラバからの報道によると、同首相は記者会見で、「イラク戦争は信じられないほど不正で誤ったものだ」と強い調子で批判。「イラクに外国軍が来たことで激しいあつれきが生じた。イラクの民主主義について語るのは幻影だ」と述べるとともに、兵士二万人以上をイラクに増派するとのブッシュ米大統領の決定を批判しました。
スロバキアは二〇〇三年から地雷処理部隊など約百人をイラクに派兵。これまでに四人の兵士が死亡しています。
昨年六月の総選挙で中道左派政党「スメル」(道標)がイラクからの撤退を公約に掲げて第一党に躍進。首相に就任したフィツォ党首はイラクからの撤兵を表明していました。