2007年2月18日(日)「しんぶん赤旗」
イラク増派反対を決議
米下院、与党17氏も賛成
【ワシントン=山崎伸治】米下院本会議は十六日、民主、共和両党議員が提案し、ブッシュ政権のイラク米軍増派に反対する決議を賛成二四六、反対一八二で可決しました。ブッシュ政権のイラク政策に議会が反対の意思を示したのは初めて。決議に拘束力はないものの、共和党議員十七人が賛成しており、採択は同政権への政治的な圧力となります。
決議は「勇敢で立派に働く米軍兵士を支援し、擁護」する一方、「米軍戦闘部隊を追加派遣する決定を承認しない」ことを明記。民主党のスケルトン軍事委員長とラントス外交委員長、共和党のジョーンズ議員が共同提案し、十三日から四日間、本会議で討議されました。
民主党のペロシ下院議長は「この決議が可決されたことは、イラクで戦闘を終わらせ、米軍を安全に速やかに帰国させるという方向への切り替えを示すだろう」と歓迎しました。
ホワイトハウスは大統領の声明を発表し、「新しい戦略は必要だ」と増派の方針に変わりないことを強調しました。