2007年2月19日(月)「しんぶん赤旗」
温暖化防止
行動 今すぐ 早く
京都議定書発効2周年 市民ら論議
京都議定書発効二周年にちなんだ市民参加のパネルディスカッションが十七日、京都市の国立京都国際会館で開かれ、環境保護団体のスタッフらが「温暖化防止の行動はいますぐ、一刻も早くとらなければならない」とアピールしました。世界二十カ国をこえる自治体トップがあつまった「気候変動に関する世界市長・首長協議会」の関連イベントとして企画されたもの。
「考えよう、地球環境のためにできること」をテーマにしたパネルディスカッションでは、WWF(世界自然保護基金)ジャパンの鮎川ゆりか・気候変動グループ長が、地球の平均気温が二度上昇すると鳥類が欧州で38%、オーストラリアでは72%も絶滅するという最新の温暖化影響予測を紹介。「平均気温の上昇を二度未満におさえるとりくみが必要」と訴えました。
鮎川さんは、北極の氷がとけホッキョクグマが脅威にさらされたり、植物も気温上昇に適応して北上できるのは十年で〇・〇二度のペースなのに、最新の研究では「二〇三〇年まで十年で〇・二度の急激な平均気温上昇が予測されている」と報告。「多くの植物が絶滅の危機に直面している」と訴え、社会経済への悪影響にブレーキをかけるため、温暖化ガスの排出削減は一刻も早くおこなうことが大事だと強調しました。
十七日には、さまざまな京都議定書発効二周年記念イベントが京都市内で開催され、「びっくり!エコ百選実行委員会」は、「マラソン&ウオーキング大会」を京都市の鴨川河川敷で開き、温暖化防止をアピールしました。