2007年2月19日(月)「しんぶん赤旗」
抗議の中8機着 沖縄・嘉手納
最新鋭ステルス戦闘機F22
米軍の最新鋭ステルス戦闘機・F22Aラプター八機が十八日午後、米空軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)に到着し、報道陣に公開されました。当初、十七日の二機に続き、十機が飛来する予定でしたが、一機の発電機に不具合が生じ、別の一機を伴い、北太平洋のウェーク島に着陸しました。
記者会見で第二七戦闘中隊のウェイド・トリバー司令官は「今回の配備でF22が通常の遠征ローテーションとして運用されることになった」とのべ、同機が一定の間隔で嘉手納基地に配備されることを示唆しました。
トリバー司令官によると、F22は配備期間中、嘉手納基地所属のF15やAWACS(早期警戒管制機)、三沢基地(青森県)所属のF16などと訓練を行う予定。自衛隊との共同訓練については、「今は予定されていないが、実施されることになれば双方に有益な機会になる」とのべました。
今回、嘉手納基地に配備されるF22は計十二機で、配備期間は九十日から百二十日程度。米国外への配備は初めてで、同基地では乗員ら約二百五十人が増員されます。
米空軍は「F22は今後四十年間、米国や同盟国の航空支配を確実にする」として、航空戦力の中心にすえる計画です。しかし、一機あたり約一億三千七百万億ドル(約百六十四億円)と高額なため、生産数は当初計画の半分になっています。
一方、嘉手納基地を一望できる「道の駅かでな」周辺には、前日に続き、F22配備に反対する新嘉手納爆音訴訟団など市民団体の人たちが駆けつけ、「戦争への道を許さない」「新たな基地負担を押し付けるな」などと抗議の声をあげました。