2007年2月21日(水)「しんぶん赤旗」
沖縄 戦場直結
米海兵隊、相次ぎイラクへ 戦死者今年4人
沖縄からイラクへの米海兵隊部隊の出動が続いています。先月、普天間基地(同県宜野湾市)のヘリコプター部隊が派遣されたのに続き、今月は同基地から防空部隊が出発しました。今年に入り、沖縄の海兵隊員の戦死者は四人。沖縄がイラクの戦場に直結している実態が鮮明になっています。
沖縄の米海兵隊機関紙「オキナワ・マリーン」十六日号(電子版)によると、普天間基地の防空部隊(第一対空砲兵中隊)に所属する百三十人以上の隊員が九日、七カ月間の予定でイラクに出動しました。「『地球規模の対テロ戦争』開始以来、初めての戦闘配備」とされます。
同部隊の本来の任務は、地対空兵器を使い、航空機による攻撃から基地などを防御することです。しかし、イラクではこうした危険がないため、航空基地の警護という新たな任務を受け持つとしています。
同紙はまた、昨年、沖縄からイラクに派遣された海兵隊の後方支援部隊(第九工兵支援大隊)が施設建設などの任務を想定していたものの、実際は爆発物処理の援助を行わされたと指摘しています。イラクの内戦状態が激化する中、派遣部隊のやりくりがうまくいかなくなっていることが背景にあるとみられています。
七日には、イラクのファルージャ近郊で海兵隊のCH46ヘリコプターが撃墜され、普天間基地から先月、派遣されたヘリ部隊(第二六二海兵中型ヘリ中隊)に所属する隊員一人が死亡しました。
このほか、今年に入り沖縄の海兵隊部隊である第三戦闘兵たん連隊、第三偵察大隊、第三諜報(ちょうほう)大隊の隊員各一人の計三人が戦闘で死亡しています。