2007年2月27日(火)「しんぶん赤旗」
イランへの軍事攻撃反対
イスラム7カ国声明
外相会議
【ニューデリー=豊田栄光】パキスタン、サウジアラビア、ヨルダン、エジプト、マレーシア、インドネシア、トルコのイスラム七カ国による外相会議が二十五日、パキスタンの首都イスラマバードで開催され、イラン核開発問題を軍事力で解決することに反対する共同声明を発表しました。会議にはイスラム諸国会議機構(OIC)事務局長も参加しました。
米国がペルシャ湾に空母を増派するなど、イランへの軍事的圧力を強める中、声明は「すべての問題は外交を通して解決されなければならず、武力の行使に訴えてはならない」と強調。「状況の悪化、対決ではなく、それを縮小させることこそが(ペルシャ)湾岸地域では必要である。すべての国はこの目標に向けて行動しなければならない」と訴えました。
イラク問題で声明は、「統一、主権、イラクの領土の維持が保証されなければならず、イラク政府はその国内において、国民和解を達成するあらゆる努力を払わなければならない」と述べました。レバノン、パレスチナ問題の平和的解決の重要性も強調しました。
会議後に記者会見したパキスタンのカスリ外相は、「私たちは、有効性のある新しいことを進めていく必要がある」と述べました。
パキスタンのムシャラフ大統領は最近、中東と東南アジアのイスラム国九カ国を訪問し、中東和平などについて話し合っています。今回の外相会議開催についてパキスタン政府は、「平和のイニシアチブを行動に移し変えることが目的」と位置づけていました。