2007年3月1日(木)「しんぶん赤旗」
国連主導の支援必要
参院ODA特別委で参考人
小林議員質問
参院ODA(政府開発援助)特別委員会は二十七日、「平和構築におけるわが国のODAの果たすべき役割と課題」をテーマに参考人質疑をおこないました。日本共産党の小林みえこ議員は「世界の平和構築のための日本の指針は憲法だと考える」とのべ、貧困削減をかかげた国連ミレニアム開発目標の達成にむけて日本はどうかかわるべきか質問しました。
広島大学平和科学研究センターの篠田英朗助教授は「世界中の目標については国連主導ですすめられているが、日本はそれにしたがいつつも、より積極的に貢献すべきだ」と述べました。
また、国連大学のラメシュ・タクール上級副学長は「貧困削減や経済開発支援はODAだけでは不十分だ。その他の政策ツールや手段も必要だ」と述べました。
小林氏は、イラク復興支援問題で、日本政府が大義のない戦争を支持し、「人道復興支援」だとして自衛隊まで派兵したと指摘。戦争で平和構築を崩しながら、その処理をODAで行っていることについて意見を求めました。
タクール氏は「イラク戦争は国連が合意したわけではなく、一部のメンバーの行為である」「今、苦しんでいるのは当該地域の市民で、安全保障・福祉の面でも支援が必要だ。国連組織は一国や同盟国の手段よりも、優位性・正当性・専門知識もあり普遍的だ」と述べ、国連の枠組みでの復興支援の重要性を強調しました。