2007年3月3日(土)「しんぶん赤旗」
ライブドアに労組
首都圏青年ユニオン会見 解雇撤回求め結成
インターネット関連事業を営むライブドア(平松庚三社長)に労働組合「ライブドアユニオン」が結成されました。
首都圏青年ユニオン(伊藤和巳委員長)が二日、東京都内で会見し、明らかにしました。組合員数は公表していません。
結成のきっかけは、同社がインターネットでニュース配信をしているライブドア・ニュースの自前の報道部門を廃止することに伴い、当該記者二十数人に事実上の解雇通告をしたためです。対象の多くが二十代から三十代前半の青年です。
ライブドアユニオンの徳永裕介さん(31)は「会社はいま、部門再編・事業整理を急ピッチで行っており、労働組合がないため、今後もいきなり(解雇を)伝えられると受け入れざるをえない立場です。労組をつくり、安心してやりがいもって働けるために不可欠と思います」と結成の思いを語りました。
徳永さんによると、一月二十九日に社長から赤字を理由に同部門の閉鎖が告げられ「みなさんの職は四月からはない」、他部署への異動も「基本的にない」と、事実上の解雇通告だったといいます。その後、首都圏青年ユニオンに加入し、団体交渉申し入れを行った際、同社は「解雇ではなく、退職勧奨だ」と回答しました。
首都圏青年ユニオンの河添誠書記長は、解雇撤回と生活保障を求めるとし、「退職勧奨というなら、全員を対象に通告日にさかのぼり説明をし直す必要がある」と指摘。創業者の堀江貴文前社長の逮捕など「不祥事による経営責任を一方的に従業員に押し付ける事業再編は許されない。赤字の根拠も明らかでなく、同部門の閉鎖に合理性はない。企業の社会的責任を果たさせたい」と強調しました。
五日には初の団体交渉が予定されています。
首都圏青年ユニオン 個人加盟の労働組合で組合員は290人。企業別組合はつくらない方針のため、ライブドアユニオンは同社で働く首都圏青年ユニオン組合員のグループです。