2007年3月5日(月)「しんぶん赤旗」
自・民は疑惑解明を
NHK討論 事務所費問題で小池氏
四日のNHK「日曜討論」では事務所費問題など、「政治とカネ」の問題が大きなテーマとなりました。
自民党の石原伸晃幹事長代理は、事務所費問題について「今回の問題は大きな誤解から始まっている」などと発言。公明党の東順治副代表は、「(民主党出身の)前参院副議長の角田(義一)氏の政治献金不記載、(松本剛明)民主党政調会長の(事務所費疑惑の)話もある。与野党両方から疑惑が出ているので、泥仕合の体がある」と述べました。
日本共産党の小池晃政策委員長は、「誤解だというのであれば、疑惑をかけられている閣僚は自ら帳簿や領収書などを公開すべきだ。予算審議でも一切疑惑に答えず(衆院通過を)強行した。幕引きは絶対許されない」と批判。民主党にも、「角田氏、松本氏の問題も十分な説明がされていないし、率先して問題を明らかにする責任がある」と述べました。
事務所費に領収書の添付を義務付ける政治資金規正法の改正について、石原氏は「政治団体のプライバシー」を理由に消極的な姿勢を示しました。公明党の東氏は五万円以上、民主党の岡田克也副代表は一万円以上の支出について添付の義務付けを主張しました。
小池氏は、伊吹文明文科相の「領収書が取れないものは事務所費で処理するしかない」との発言を示し、「まさにやましいお金を含めている可能性があるわけで、領収書をつけるのは当然だ。(公明党は)五万円というが、政治資金報告がすべて五万円以下という閣僚もいる。金額の下限を設けるべきではない」と主張しました。
同時に「議論の前提として事実が明らかにされる必要がある」と述べ、佐田玄一郎前行革担当相など、事務所費疑惑での参考人招致を求めました。
民主党の小沢一郎代表が、事務所費で十億円に上る不動産を取得していた問題に議論が移り、石原氏は、「国民の多くは、購入資金に税金が入っているのではないか、不正に蓄財をしたのではないか(と疑っている)」と発言。岡田氏は、「小沢代表が集めた政治資金に疑念があるのなら、具体的に指摘すべきだ」と述べました。
小池氏は、「一人の政治家が政治資金で十億円の不動産というのは、国民的な常識から見て疑問が生じる。投機的な運用でなかったのかなど、説明はまだ足りない」と述べた上で、「閣僚の疑惑を一切公開していない自民党に、この問題で難癖をつける資格はない。閣僚の問題を明らかにすべきだ」と批判しました。