2007年3月8日(木)「しんぶん赤旗」
補助金法人から献金
首相・文科相・防衛相 規正法違反の疑い
井上議員追及
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安倍晋三首相はじめ伊吹文明文部科学相、久間章生防衛相の地元選挙区支部などが国から補助金を受けた法人からの献金を受け取っていたことが七日、参院予算委員会で明らかになりました。日本共産党の井上哲士議員が追及したもの。政治資金規正法では、補助金を受けた企業や法人は補助金交付決定から一年間の献金を禁止。受け取った場合は「三年以下の禁固又は五十万円以下の罰金」の罰則を定めており、安倍首相らの場合は違法の疑いがあります。
委員会で井上氏は「国から補助金を受けた法人からの寄付は、税金の一部を政治献金名目で政治家に還流するもので、税金の上前をはねるものだ」と批判し、返却を要求しました。
伊吹文科相は「直接の補助金ではないと聞いているが、直接補助であれば返さないといけない」と述べ、久間防衛相も「事実であれば返還する」と返還を明言しました。安倍首相は同委員会に出席していませんでした。
政治資金収支報告書によると、安倍首相や久間防衛相が支部長を務める自民党選挙区支部や伊吹文科相の秘書官が会計責任者を務めている自民党支部は、〇四、〇五年の間に国の補助金を受けた法人から十万円から十二万円の献金を受け取っていました。(別表)
厚生労働省が井上氏に提出した資料によると、献金した各法人は「医療施設等施設整備費補助金」などが交付されています。各法人の献金時期は交付決定から、いずれも一年以内となっています。(同)
井上氏の追及に伊吹文科相と久間防衛相は事実を認め、久間防衛相は「自動引き落としをしていたので、(補助金を受け取っていたとは)知らなかった」と弁明しました。
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