2007年3月8日(木)「しんぶん赤旗」
首相の「慰安婦」発言に批判
歴史書き換え許されない
東南アジア各紙
東南アジア各国の新聞は、社説や論評で安倍首相が旧日本軍の「慰安婦」問題で「強制性を裏付ける証拠がなかったのは事実だ」と述べたことを厳しく批判しています。
フィリピン英字紙マニラ・タイムズ七日付社説「(歴史についての)汚らわしい書き換え」は、「われわれフィリピン人は米国の議員らと同じく日本帝国軍隊がフィリピンなどアジア諸国の女性を慰安婦にしたという残虐行為に対し真の謝罪を求める」と主張。マレーシア紙星州日報六日付論評「日本は何のために慰安婦の事実を否定するのか?」は、「日本が第二次世界大戦中にアジアの女性に慰安婦になるよう強要したのは歴史的事実だ」と述べています。
隣国の人民を顧みないもの
香港紙
香港紙・明報三日付は、「安倍首相は慰安婦に関する不適当な発言について謝罪すべきだ」と題する社説で安倍首相の「慰安婦」に関する発言を厳しく批判しました。
社説は、「『安倍首相は第二次世界大戦中に日本軍がアジアの女性を強制的に慰安婦にした証拠はない』と述べた。しかし、多くの人たちは日本軍が直接もしくは間接的に慰安婦の徴集、移送、管理に関与した物証を示している」と指摘。「安倍氏は日本軍による慰安婦強制の事実を否認することで、米議会での『慰安婦決議案』可決を阻止しようとしている。これは、歴史を改ざんし否定する立場であり、隣国の人民の感情を顧みないものだ」と強く非難しています。