2007年3月8日(木)「しんぶん赤旗」

「河野談話」見直すな

首相「慰安婦」発言 市民団体が抗議


 「従軍慰安婦」問題で“強制はなかった”と安倍晋三首相が述べた問題に抗議し、日本軍「慰安婦」問題行動ネットワークが七日、国会前で抗議行動を行いました。約七十人の市民が参加しました。韓国の元「慰安婦」たちが、毎週水曜日に同問題の解決を求めて行っている「水曜デモ」に連帯して行ったものです。

 安倍首相は、「慰安婦」を集める際に「官憲による強制連行があったことを証明する証言はない」(五日)などと発言し、国内外から非難を浴びています。同発言は、旧日本軍の関与と強制を認めた河野洋平官房長官談話(一九九三年)を事実上、否定することにつながる重大発言です。

 あいさつに駆けつけた日本共産党の吉川春子参院議員は、首相発言に対し、「私がこの耳で聞いただけでも、暴力的に拉致されたことを示す証言は無数にある。なのに首相は、被害者の声を一人も聞かずに証拠を挙げろという。これが、侵略戦争の責任を果たさなければならない日本の首相にふさわしい行為なのか」と糾弾。「日本共産党は、この問題をあくまで追及し、女性の人権を守り、再び戦争によってこういうことが起きないよう憲法九条を守るため全力を挙げる」と決意を表明しました。

 行動の中で「慰安婦」問題に取り組む韓国の市民団体・韓国挺身隊問題対策協議会からの「韓国の市民たち、日本の良識ある市民、世界の多くの人たちが声を一つに叫んでいこう」というメッセージが紹介されると、拍手がわきました。

 参加者は、「河野談話」の見直しの動きに反対し、被害者が求める真の解決を講じるよう要求するアピールを採択。吉川議員のほか、民主党の岡崎トミ子参院議員、社民党の福島瑞穂党首があいさつしました。


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