2007年3月16日(金)「しんぶん赤旗」
「慰安婦」番組改変説明を
吉井議員 NHK執行部の責任問う
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日本共産党の吉井英勝衆院議員は十五日、総務委員会で、二〇〇七年度のNHK予算と番組改変問題について質問しました。
吉井議員は、一月二十九日に出されたNHK裁判控訴審判決に触れ、「従軍慰安婦」を扱ったETV番組が「安倍晋三官房副長官(当時)に面会した後、NHK幹部の指示で改変されたことは動かし難い事実」と指摘。その上で、「NHKが即日上告したことについて、NHK経営委員会はどのように受け止めたのか」と迫りました。経営委員会の石原邦夫委員長は「係争中の案件なので、見解は差し控えたい」と述べました。
吉井議員は、経営委員会の中で小林緑委員が、番組改変問題に関して「時間をかけて議論し、委員会として見解を出すことも考えるべきだ」「NHKとしても、公共放送とは何か、ということが厳しく問われている」と発言していることを紹介。「NHK執行部が正しいかじ取りをしているか、監督するのが経営委員会の役割ではないか」と、第三者機関を入れて番組改変問題を検証し、視聴者に説明責任を果たすことを強調しました。
吉井議員は、〇六年四月のカラ出張問題を端緒とした全部局調査など、改革への取り組みを注視したいとしました。
また、菅義偉総務相は、民主党議員の質問に対して、放送法改定案の提出を「今月いっぱいをめどに考えている」と発言。その中に受信料の支払い義務化を盛り込むかどうかは、未定と答弁しました。
質疑終了後、NHK予算案は全会一致で採択されました。
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