2007年3月22日(木)「しんぶん赤旗」

「慰安婦」問題 抗議広がる韓国

日本大使館前で集会


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(写真)21日、ソウルの日本大使館前で開かれた集会で日本政府に謝罪と真相究明を求める元「慰安婦」と支援者(中村圭吾撮影)

 【ソウル=中村圭吾】「慰安婦」問題で強制性はなかったとする安倍首相発言や、「証拠がない」とする政府答弁書の閣議決定に対し、韓国で抗議が広がっています。韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会、韓国女性団体連合など四十五の市民団体は二十一日、ソウルの日本大使館前で集会を開きました。

 集会には、米議会の公聴会で証言した李容洙さんら八人の元「慰安婦」も参加。李さんは「証拠がないというが、私が生きた証人だ。強制的に連れていかれた歴史の象徴だ。どうしてそんな妄言を言えるのか」と涙ながらに語りました。

 参加者らは「安倍首相はハルモニ(おばあさん)たちに公式に謝罪しろ」と訴えました。


「韓国にはキーセン・ハウスがあって…」

安倍発言 怒り呼ぶ

 「慰安婦」を「キーセン(妓生)ハウス」になぞらえた安倍首相の過去の発言も怒りを呼んでいます。

 韓国国会議員百十人が参加する「正しい歴史教育のための国会議員の会」の柳基洪代表幹事は二十日、一九九七年に刊行された『歴史教科書への疑問』(日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会編、展転社)の中の安倍氏の発言を批判。「安倍氏は韓国社会全体をキーセン・ハウスとけなしている」と述べ、安倍首相に公開質問状を送ることを明らかにしました。

 安倍首相は同書で「儒教的な中で五十年間黙っていざるをえなかったという、本当にそういう社会なのか、韓国にはキーセン・ハウスがあって、そういうことをたくさんの人たちが日常どんどんやっているわけですね。ですから、それはとんでもない行為ではなくて、かなり生活の中に溶け込んでいるのではないかとすら私は思っている」と述べています。



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