2007年3月22日(木)「しんぶん赤旗」

歴史認めること必要

安倍首相「慰安婦」発言 米紙が社説


 【ワシントン=鎌塚由美】米紙クリスチャン・サイエンス・モニター(二十日付)は、「慰安婦」問題で「強制はなかった」とする安倍首相の発言を社説で取り上げました。社説は、安倍首相が戦時の残虐行為を教える歴史教科書を「自虐」と批判したことや、「美しい国」という言葉は「『国としての自尊心』を復活させる願い」だと指摘、「その誇りが、自国の過去を真しに認めることに根ざしていてこそ、日本は『美しい国』になるにふさわしい」と強調しました。

 日本政府が安倍首相の「強制はない」との発言を政府答弁書で再確認したことに触れ、「多くの公的記録は破壊されている」とし、日本政府の主張は「しゃくし定規な、重箱の隅をつつくようなもの」だと述べました。

 社説は、世界第二の経済力をもつ「偉大なプレゼンス」として他国からの「期待に応える」などと述べている安倍首相に対し、「歴史の記録に対する、これら右翼のひんぱんな異議申し立ては終えんを迎えるべきである」と主張。

 隣国からの信頼を得るためには、「むしろドイツが行ったように正直に歴史に向き合うことが、日本を世界的指導者へと前進させることを助ける」と指摘しています。



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