2007年3月28日(水)「しんぶん赤旗」
沖縄土地返還
計画通りの実施困難
赤嶺議員追及に防衛相答弁
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在日米軍再編の日米合意(昨年五月)で三月までに計画を作成することになっていた沖縄の米軍嘉手納基地以南の基地返還について、久間章生防衛相は二十七日の衆院安全保障委員会で、「アメリカは『もう少し時間が欲しい』といっている」と述べ、期限通りの作成は困難との考えを示しました。日本共産党の赤嶺政賢議員の追及に明らかにしたものです。
北原巌男防衛施設庁長官も、三月末までの計画の作成は「厳しい状況にある」と述べました。
ただ計画作成作業が遅れた理由について、北原長官は「米国の関係もあり、答弁は差し控えたい」と述べ、明らかにしませんでした。
赤嶺氏は、米高官が三兆円とも発言している在日米軍再編の経費総額について、在日米軍再編促進法案を提出している以上、その前提として、総額を明らかにすべきだと求めました。
ところが、久間防衛相は「今の段階では物理的に不可能だ」と答弁。さらに、総額を明らかにできる時期についても「年度までいうのは難しい」と述べました。
政府は在日米軍再編を「沖縄の負担軽減だ」と説明しながら、その目玉としてきた嘉手納基地以南の米軍基地返還の計画も、再編の経費総額も一切示さず、法案審議を進めようとしていることに対し、赤嶺氏は「こんなやり方は許されない」と批判。法案の撤回を求めました。
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