2007年3月28日(水)「しんぶん赤旗」
核廃絶 政府が率先を
笠井議員 被爆者救済求める
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日本共産党の笠井亮議員は二十三日の衆院外務委員会で質問し、原爆症認定訴訟で、二十日の仙台地裁につづき、東京地裁も二十二日に原告勝利の判決を下した意義を強調し、二度と被爆者を生まないため、政府に核兵器廃絶のイニシアチブを発揮するよう迫りました。
笠井氏は「被爆者は高齢化しており、残された時間は少ない」と、一刻も早い救済を願う被爆者の思いを代弁、控訴断念と原爆症認定行政の抜本的見直しを強く要求した上で、核兵器廃絶への政府の態度をただしました。
麻生太郎外相は「核兵器のない世界をめざすのは当然」と答えました。
笠井氏は、政府が原爆被害を直視しない要因に、いまなお原爆投下を正当化する米国の戦争と核兵器使用政策を容認し、これに協力する姿勢があると指摘。一方で世界で核兵器廃絶の流れが広がり、米国では、かつて核政策を推進したキッシンジャー元国務長官ら四氏が「核兵器のない世界」の実現を呼びかけ、米国に「本格的な努力」を求めていることを示し、外相の見解を求めました。
麻生外相は「君子は豹変(ひょうへん)する。時代は大きく変わりつつある」としつつも、「(核廃絶は)長期的には正しいが、いまそれが許される環境にあるのか」などとのべました。
笠井氏は、「『主張する外交』というなら、核兵器廃絶をはっきりいってイニシアチブをとるべきだ」と強調しました。