2007年3月30日(金)「しんぶん赤旗」
非正社員の平均月給
正社員の6割台
人件費削減 広がる格差
大企業は高収益をあげているのに、とくに非正社員の給与を抑え込んでいることが、厚生労働省が二十八日発表した二〇〇六年賃金構造基本統計調査で分かりました。非正社員の給与は、正社員の六割台に抑えられています。企業が非正社員を増やすことでコスト削減を図っていることが改めてわかります。
同調査によると、正社員の月給は、平均三十一万八千八百円で0・1%増とわずかに増えました。一方、派遣や契約社員などの非正社員は十九万一千円と0・2%減少しました。
男女別でみると、男性の正社員は三十四万八千五百円で0・1%増、非正社員は二十二万二千八百円で0・7%増。ただ、非正社員のうち、三十五―三十九歳と五十五―五十九歳は3・4%減でした。
女性の正社員は二十四万三百円で0・5%増、非正社員は十六万五千四百円で1・8%減でした。女性の非正社員の落ち込みが目立ちます。とくに、三十―三十四歳が4・4%減、二十五―二十九歳が4・0%減でした。
正社員の賃金を一〇〇とすると、非正社員の男性は〇五年と同じ六四、女性は七〇から六九へと格差が広がりました。男性でも、三十五―三十九歳は六九から六六へ、五十五―五十九歳は六〇から五八へと、それぞれ格差が拡大しました。
企業規模別でみると、小企業が男女とも正社員、非正社員とも、前年に比べ賃金を増やしているのに対し、大企業が女性の非正社員の賃金を3・6%減らしていることが際立っています。
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