2007年3月31日(土)「しんぶん赤旗」
イラク派兵2年延長
撤兵相次ぐ中閣議決定
政府は三十日、航空自衛隊による米軍のイラク軍事作戦支援を継続するため、今年七月で期限が切れるイラク特措法の二年延長案を閣議決定しました。
イラク参戦国の撤退が相次ぎ、米議会でもイラク撤退法が上下両院で可決されるなかで、日本の派兵延長は突出した動きになっています。政府は当初、延長幅を一年としていましたが、二月のチェイニー米副大統領の来日を契機に、「日米同盟重視」との観点から延長幅を二年に拡大しました。政府・与党は今国会の最重要法案の一つに位置づけています。
イラク特措法は二〇〇三年七月に四年間の時限立法として成立。〇四年一月から陸上自衛隊をイラク南部サマワに派兵し、同年三月から航空自衛隊をクウェートを拠点に派兵しました。〇六年六月に陸自が撤退しましたが、空自は活動範囲をイラク南部タリル、バスラから首都バグダッド、北部アルビルまで拡大。週四回程度、クウェート―バグダッド―アルビルを結ぶルートを飛行し、米兵輸送を中心とした活動を行っています。
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