2007年3月31日(土)「しんぶん赤旗」
「従軍慰安婦」問題
謝罪・賠償求める
カナダ下院小委 動議採択
カナダ下院外交委員会の国際人権小委員会は二十七日、日本政府に対し「従軍慰安婦」の被害者への公式謝罪と賠償を求める動議を採択しました。四月中旬には、外交委で審議される見通しです。
動議は、野党・新民主党(NDP)のウェイン・マーストン議員らが二十三日に提案していたもの。
日本の首相と国会に対し、第二次世界大戦当時、日本軍に性奴隷を強要された「慰安婦」の女性らに公式謝罪する国会決議を採択し、被害者への適正かつ名誉ある補償をするよう要求。カナダのマッケイ外相に、そのための「必要なあらゆる措置」を取るよう求めています。
動議を提案したマーストン議員は、「第二次大戦当時、軍売春宿での奉仕を強要された数万人の女性たちに、安倍首相が公式に謝罪し、賠償プログラムを設けるよう」カナダ政府は「圧力をかけるべきだ」と強調。共同提案者のドーン・ブラック議員は「歴史の否認は、正義を否認することだ」と述べました。
NDPは下院議員二十九人で議会第四党ですが、最大野党・自由党(百人)もこれに同調しました。自由党のレイモンド・チャン議員は、「反対する議員は保守党も含めて一人もいないだろう」と現地メディアに語っています。
国際人権小委員会(委員七人)での採決では、三対三で賛否が分かれたため議長裁定で採択され、外交委員会への付託が決まりました。
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