2007年4月2日(月)「しんぶん赤旗」
安倍内閣の公務員「改革」
「天下り自由化だ」
NHK番組小池氏主張 原則禁止こそ
日本共産党の小池晃政策委員長は一日、NHK番組「日曜討論」に出演し、「天下り」規制の問題などをめぐって、各党政策責任者と議論しました。
政府は「天下り」規制を名目に、国家公務員の再就職をあっせんする「新人材バンク」を創設しようとしています。
小池氏は、この問題について、「これまで陰でこそこそやってきた高級官僚の天下りを、政府のお墨付きを与えて合法化するもので、『天下りバンク』、『天下りロンダリング』というものだ」ときびしく批判しました。
小池氏は、これまで不十分ながらも人事院が退職後二年間は各省庁と密接な関係にある企業への天下りを禁止していたのに、政府案ではこれをなくしてしまう問題を指摘。「まさに好き勝手に自分たちが行き先を決めてしまう。天下り自由化法案だ。高級官僚のためにこんな人材バンクをつくるのか。天下りの原則禁止をすべきだ」と主張しました。
また、与党側が「透明化」「企業へのおしつけにならなければいい」などとのべたことにたいし、小池氏は、「透明にして関連企業にいっていたのでは意味がない」と反論。日本共産党が提案している天下り禁止法案では、天下り禁止期間を二年から五年に伸ばすことを提案していることを紹介しました。
また、小池氏は、いまの天下りが、公益法人や特殊法人を通じて行われている問題を指摘。タミフル問題でも、厚生労働省の担当課長が公益法人をトンネルにして販売元の中外製薬に天下りしていた例を示し、天下りの禁止の対象を公益法人・特殊法人に広げることを主張しました。