2007年4月5日(木)「しんぶん赤旗」

定率減税廃止 公明党が「いいだしっぺ」

“増税戦犯” どこが「デマ宣伝」?


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(写真)公明党の増税戦犯問題を報じる東京新聞、04年12月16日付

 公明党は、「共産党は、定率減税の廃止を言い出したのは公明党だとして『増税戦犯』との的外れなレッテル張りに躍起ですが、これも笑止千万の『デマ宣伝』です」と言っています。いったい何が「デマ」だというのでしょうか。

 公明党が二〇〇三年総選挙の公明党衆比東京都選挙区届出ビラ1号で、基礎年金の税負担を二分の一に引き上げる財源として、「定率減税の段階的廃止と年金課税の見直し」を掲げていたのは明白な事実です。しかも、その「財源を明確にマニフェストに示したのは公明党だけなのです」と言っていたではありませんか。「定率減税の廃止を言い出したのは公明党だ」というのは隠れもない事実です。

 では、公明党が「増税戦犯」だというのはどうでしょうか。〇四年の与党税制協議会で「〇五年与党税制改正大綱」が決められる段になると、公明党は〇五年の都議選を気にして定率減税の見直しの中止をいいだしました。この公明党の“変節”に怒った自民党側とのやりとりを、東京新聞は「公明“増税戦犯”恐れ『白紙に』」(〇四年十二月十六日)と報じたのです。これが公明党への「増税戦犯」批判の始まりです。

 同紙の報道によれば、「協議が終わった後、公明党メンバーの一人は『うちがいいだしっぺだから、そこを攻められたらどうしようもない』と言って、力なく笑った」とのことです。

 実際、その後、公明党は〇五年度定率減税半減、〇六年度全廃にいずれも賛成しました。

 公明党に対する増税戦犯の批判は「的外れ」でも「デマ宣伝」でもなく的を射たものです。

 年金財源に振り向けたというのも、真っ赤なうそです。定率減税の廃止とともに強行された公的年金等控除の縮減、老年者控除の廃止額を合わせると、国税収入は二兆八千四百億円も増えました。ところが、年金の国庫負担は五千百億円しか増えておらず、増税額の五分の一にとどまっていることが、日本共産党の小池晃参院議員の質問で明らかになっているのです。

 破たんした論理に固執し、うそにうそを重ねても、公明党が明確な増税戦犯であることは隠しようもありません。

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(写真)年金財源を理由に、定率減税の段階的廃止と年金課税の見直しを掲げる、03年総選挙の公明党の届出ビラ



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