2007年4月6日(金)「しんぶん赤旗」
能登半島地震
“住宅修復 期待もてた”
輪島市門前町 被災者の相談受ける
能登半島地震で被害を受けた輪島市門前町では五日、被災した家屋の修復が可能かどうか、無料で相談に応じる「被災住宅修復相談」が行われました。主催は門前町総持寺周辺地域まちづくり協議会です。歴史ある建物が多いことから二回目となる今回は日本民家再生リサイクル協会と共同で開きました。一級建築士や建築関係者が調査し、被災者の相談を受けました。
門前町は輪島市のなかでも被害が大きく、撤去作業中の家や店、雨などが入らないようにビニールシートをかぶせてある家が目立ちます。
相談会に参加した衣料品店を営む女性(49)は「蔵はつぶれ、自宅と店には『要注意』の紙が張られています。修理できるならそうしたい。説明を聞いて期待が持てました」。
ひびの入ったコンクリートの壁やずれた柱と階段などを調べてもらっていた女性(78)は「おうちのお医者さんだね。専門的な人がいると助かるね」と話していました。
主催したまちづくり協議会の稲垣健英会長は「何もしなければ高齢者などは子どものところに行くなどして人口が流出し、町が寂しくなる。家をつぶさなくても直す方法はないか考えて、中越地震のときのことを教えてもらい開催した。修理できる方法があるということを伝えたい」と話します。
調査に入った日本民家再生リサイクル協会の金井透事務局長は「応急危険度判定で張られた“危険″の赤い紙は建物自体がだめという意味ではありません。最終的には持ち主の判断ですが、壊さないで直すという選択肢があることも知ってもらいたい」。
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