2007年4月8日(日)「しんぶん赤旗」
東電、検査逃れで偽装
福島第二原発制御棒装置
日立が全面協力
東京電力の福島第二原発4号機で、制御棒駆動装置を国に無届けで交換したうえ、それがばれないようメーカーの日立製作所に協力させ、使用した予備品と同じ製造番号の装置をつくらせることまでしていたことがわかりました。同社が六日に国に提出した報告書で明らかになりました。
東京電力によると、一九八八年十月の第一回定期検査の際、駆動装置の一つを誤って破損しました。予備品と交換するには、国に届け出て検査を受ける必要がありましたが、国に隠したまま取り換え工事を行いました。
九〇年一月に予定されていた第二回定期検査の前に、取り換えに使用した予備品の数を合わせるため、日立に指示して取り換えた予備品と同じ製造番号をつけた装置をつくらせていました。検査終了後、この装置は日立に返却したとしています。
また、破損して取り出した駆動装置と同じ製造番号の装置も日立につくらせ、第二回定期検査時に無断交換していました。無断で交換した二つの装置は、これまでそのまま使われており、現在実施中の定期検査で新しいものと取り換えるとしています。
■関連キーワード