2007年4月15日(日)「しんぶん赤旗」
イラクにオスプレイ部隊
海外に派遣
米海兵隊発表
【ワシントン=山崎伸治】米海兵隊のコンウェイ司令官は十三日に国防総省で記者会見し、垂直離着陸機MV22オスプレイを擁する第二六三海兵中型ティルトローター中隊(VMM263)を九月にバグダッドへ派遣すると発表しました。
VMM263は二〇〇六年三月、オスプレイの初の実戦配備を受けて、従来の中型ヘリコプター中隊を改編して創設。ノースカロライナ州ノースリバー飛行場を基地としています。
従来機より航続距離が長いとされるオスプレイが海外での作戦行動に従事するのは初めて。バグダッドでは、現在CH46ヘリコプターを使って行われている海兵隊員の輸送業務を引き継ぎます。
海兵隊は現在、ベトナム戦争時代から使用してきたCH46とオスプレイとの交代を進めています。沖縄・普天間基地に配備しているCH46は二〇一二年にも交代する方針で、名護市に建設を狙う新基地での運用も想定されています。
この日の記者会見で海兵隊のカステロー副司令官は、「太平洋に現在配備しているCH46中隊をV22と交代させることになる」と述べましたが、具体的な配備先については「検討中」と明らかにしませんでした。
オスプレイは一九八二年から開発が計画されたものの、二〇〇〇年には墜落事件が相次ぎ二十三人が死亡するなど、米国内でも実戦配備に反対の声があがりました。その後、製造会社が主導する形で開発がすすめられ、〇五年十月、国防総省が生産を承認しました。
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