2007年4月17日(火)「しんぶん赤旗」

サドル派が閣僚辞任へ

米軍撤退期限設定へ圧力

イラク


 【カイロ=松本眞志】イラクのイスラム教シーア派指導者ムクタダ・サドル師は十六日、マリキ首相の連立政権にいる同派の閣僚六人に対し、辞任するよう指示しました。米軍のイラクからの早期撤退を求めての措置。サドル派は与党連合・統一イラク同盟に所属しています。

 サドル派のルバイエ議員は記者会見で「マリキ首相が米軍の撤退を求めてナジャフに集まった百万人の要求に応えなかったからだ」と理由を説明しました。

 サドル派などが米軍撤退の日程策定を要求していることに対し、マリキ首相は今月の訪日中、米軍撤退の行程表を設けないと発言、撤退の時期は治安情勢によるとの認識を示しています。

 サドル師の私兵マハディ軍とシーア派主導のイラク治安部隊は衝突をくり返し、米軍は治安作戦のマハディ軍を摘発の対象とするなど、政権内でサドル派と親米勢力の対立が深まっていました。

 サドル師は昨年十月に姿を消し、米軍はイランに亡命したと主張していますが、同師の所在は明らかにされていません。



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