2007年4月21日(土)「しんぶん赤旗」
温泉大深度掘削に伴う火災
安全・防災対策を
市田議員
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日本共産党の市田忠義議員は十七日の参院環境委員会で、温泉の大深度掘削での安全・防災基準やメタンガスの有効利用、深刻な経営に陥っている第三セクターの温泉事業のあり方などについて質問しました。
市田氏は、温泉資源の枯渇や水質の低下等が心配されている温泉大深度掘削に伴う火災事故等の安全・防災対策を要求。温泉開発に伴って噴出する「温泉効果の高いメタンガスの大気放散を見直し、有効利用を積極的に促進すべきだ」と指摘しました。若林正俊環境相は「継続的にメタンガスが発生し、活用できるかどうか調べてみたい」と答えました。
また、深刻な経営に陥っている第三セクターの温泉事業二百四十九法人の経営実態の報告を総務省に求めました。自治財政局の栄畑潤審議官は「経営赤字が百八法人で十二億四千二百万円。負債超過が二十五法人で二十七億五千万円。自治体の補助金が三十九法人で六億九千五百万円。二〇〇六年に十一法人の廃止」と厳しい経営状況を明らかにしました。
市田氏は「第三セクター温泉事業の赤字や解散による負債は自治体・住民が背負うことになり、貴重な温泉資源の損失にもつながる」と指摘。若林環境相は「温泉事業が苦境に陥っていることを知ったが、民業圧迫との関係もあり、助成対策などは考えていない」と答弁しました。