2007年4月24日(火)「しんぶん赤旗」
教育長に文科省官僚
石井氏 地方分権に反する
日本共産党の石井郁子議員は二十三日の衆院教育再生特別委員会で、文部科学省の官僚が教育委員会に出向し、教育長、教育次長などのポストに継続的についていることを指摘し、「文科省による教育委員会の直接支配だ。教育の地方自治、地方分権を否定するものだ」と批判しました。
石井氏の調べによると、千葉県教委には、一九九五年から文科省からの出向者が教育次長になっています。広島県教委、香川県教委も十年以上にわたり教育長、教育次長のポストは文科省の出向者が占めています。
金沢市でも九八年から文科省出向者が教育次長に、千葉県成田市では九八年から文科省出向者が教育長についているなど、市町村教委でも多くの教委で文科省の官僚が重要なポストについています。
九九年成立の地方分権一括法で、文科相の教育長任命承認制の廃止など教育の地方分権が進みました。石井氏は「最高裁学テ判決も『地方自治の原則が基本原理の一つをなすもの』としている。それに逆行して、国の権限強化につながるものだ」と批判しました。
伊吹文明文科相は「自治体の要請があるから出向している。お互い合意の上でやっている」などと答弁しました。