2007年4月27日(金)「しんぶん赤旗」
米軍支援が93%
イラク空自の輸送物資
赤嶺議員 「人道復興」はごまかし
防衛省の山崎信之郎運用企画局長は二十六日の衆院イラク特別委員会で、イラクで活動する航空自衛隊の空輸実績(一―三月)を輸送物資の重量でみた場合、九割以上が米軍中心の多国籍軍支援になることを明らかにしました。日本共産党の赤嶺政賢議員への答弁です。
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山崎局長は、一―三月の空自の輸送実績について、国連支援と多国籍軍支援の合計が約二十一トンで、このうち国連支援が一・四トンだと明らかにしました。国連支援を除く多国籍軍支援が、93%に達することになります。
赤嶺氏は、ブッシュ米政権が「イラク新政策」で兵力の増派方針を打ち出し、掃討作戦を強化したのと同時期に、空自の活動がいっそう多国籍軍支援中心になっていると指摘。「これまで政府は、自衛隊の活動を『人道復興支援が中心だ』と説明してきたが、実態は安全確保支援活動(多国籍軍支援)が中心ではないか」と告発しました。
久間章生防衛相は「多国籍軍も、人道復興支援活動に携わっている」と弁明しました。
これに対し赤嶺氏は、空自が輸送する米兵の任務を確認しているのかと追及。山崎局長は「そういう意味で、乗員にいちいち確認はしていない」と答弁しました。
赤嶺氏は「何の根拠もないということだ。『米軍は人道復興支援もやっている』という説明は、それを支援している自衛隊の活動の性格をごまかすものだ」と厳しく批判しました。
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