2007年4月27日(金)「しんぶん赤旗」

「准介護福祉士」新設へ

法「改正」案を参院委可決

現場に混乱と差別

小池氏が批判


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 二十六日の参院厚生労働委員会で、「准介護福祉士」の資格を新設する社会福祉士・介護福祉士法「改正」案が、五年以内の見直し規定をおく修正のうえ、与党と民主党の賛成で可決されました。

 日本共産党の小池晃議員は、採決に先立つ反対討論で、「国家試験に合格しなくても与えられる『准介護福祉士』資格の創設は、資格の一元化により資質の向上を図るという制度改定の趣旨に反するものであるうえ、資格への信頼性を損ない、介護現場に混乱・差別を持ち込み、労働条件の低下や介護職員不足に拍車をかける危険性がある」と指摘しました。

 「准介護福祉士」の新設の理由が「日本とフィリピンの経済連携協定(日比EPA)との整合性を図るため」とされていることについても、日比EPA交渉中に日本の制度変更が固まっていたのにもかかわらず、フィリピン側と協議しないまま拙速に署名をした問題も批判しました。さらに、与党・民主党の出した「五年後見直し」の修正案では、「准介護福祉士」をつくりだして、将来に禍根を残す懸念はぬぐえないと指摘しました。

 採決に先立つ質疑で、柳沢伯夫厚労相は「(五年以内の見直しを求める)修正案を受けて、外交当局に(フィリピン側と)再交渉をおこなうように求めていくが、設定された時間内に交渉が妥結すれば良いが、なかなか難しい」と答えました。



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